こんにちは、元小学校教師で高配当株ブロガーの「いち」です。
2026年5月1日(金)、三菱商事(8058)が2026年3月期 通期決算を発表しました。当期純利益は前期比△15.8%の8,005億円と一見「減益」ですが、株価は当日+4.59%の急騰。来期予想と株主還元方針が市場に強く評価されました。
僕自身は今、三菱商事を20株だけ保有しています。正直「もっと早く、もっと大量に買っておけばよかった…」と何度も思っている銘柄です。特に2020年8月、バフェットが買った瞬間に全力買いしていたら、と考えると夜も眠れません(笑)。
この記事では、5月1日発表の決算を一次情報ベースで読み解きながら、「これから三菱商事を買ってもまだ間に合うのか」を、僕自身の検討プロセスとともにシェアします。
- 三菱商事 2026年3月期決算の重要数字(売上・利益・配当)
- 2027年3月期 来期予想(V字回復+15円増配)
- バフェットの買い時系列と、当時100万円投資していたら今いくらか
- 現在の予想配当利回りと、いちが「買い増しすべきか」迷っている理由
三菱商事ってどんな会社?基本情報
三菱商事(証券コード:8058)は、日本最大の総合商社です。東証プライム市場に上場し、エネルギー・金属資源・食品・小売・自動車・インフラなど、ほぼあらゆる産業に関わっています。
2024年に持分法会社化したコンビニ「ローソン」の親会社でもあり、僕らの生活にも意外と近い存在です。
- 証券コード:8058(東証プライム)
- 株価:5,219円(前日比+229円・+4.59%)
- 時価総額:約19兆3,652億円
- 事業:総合商社(エネルギー・金属・食品・自動車・インフラ等)
- 株主還元方針:累進配当+大型自社株買い
2026年5月1日発表決算のポイント
1. 当期純利益は減益、でも市場は好感した
まず2026年3月期(FY2025)の実績数字を整理します。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 収益(売上高) | 18兆6,176億円 | 18兆9,160億円 | +1.6% |
| 親会社所有者帰属当期利益 | 9,507億円 | 8,005億円 | △15.8% |
| EPS(1株利益) | 236.97円 | 210.92円 | △11.0% |
| ROE | 10.3% | 8.5% | △1.8pt |
数字だけ見ると「減益じゃん…」と思いますが、減益の大半は前期の特殊益(ローソン持分法化の再評価益+1,230億円、豪州原料炭2炭鉱売却+930億円)の反動です。本業の巡航利益はFY2024 6,819億円→FY2025 7,037億円と地味に+220億円改善しています。
つまり「本業はちゃんと前進している」決算でした。市場が当日+4.59%で反応したのは、後述する来期予想と株主還元の中身を高く評価したからです。
2. 2025年度の年間配当は110円・自社株買い1兆円
2026年3月期の年間配当は110円(中間55円+期末55円)。前期100円から+10円の増配となりました。さらに同期に約1兆円の自己株式取得を実施し、配当と合わせた総還元性向は驚異の175%。
ざっくり言うと「稼いだ利益の1.75倍を株主に返した」という状態。配当4,084億円+自社株買い1兆円=1兆4,000億円超を株主還元に回しました。当期純利益8,005億円なので、利益を超える金額を株主に渡している計算です。
3. 来期(2027年3月期)はV字回復+大幅増配を予想
そして決算が一番評価されたのが来期予想です。
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 予想 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 親会社所有者帰属当期利益 | 8,005億円 | 1兆1,000億円 | +37.4% |
| EPS(1株利益) | 210.92円 | 300.42円 | +42.4% |
| ROE | 8.5% | 11.5% | +3.0pt |
| 年間配当 | 110円 | 125円 | +15円 |
来期は+37.4%の大幅増益、配当は+15円の大増配で125円を予想。決算説明会資料には「利益水準向上に対する予見性が高まっていることなどを踏まえ、15円の増配を決定」と明記されています。
「減益決算なのに、来期は強気+配当もガッツリ増やす」――この自信の表明に、市場は素直に反応したというわけです。
累進配当の実績:直近8年で配当は約2.84倍
三菱商事は「累進配当方針」を明確に掲げています。決算短信P6から引用すると:
持続的な利益成長に合わせて増配していく「累進配当」を継続し、自己株式の取得も機動的に実施することを基本方針とする。
過去の実績を見ると、本当に有言実行されています。
| 年度 | 年間配当(株式分割考慮後) |
|---|---|
| FY2019 | 44円 |
| FY2020 | 45円 |
| FY2021 | 50円 |
| FY2022 | 60円 |
| FY2023 | 70円 |
| FY2024 | 100円 |
| FY2025 | 110円 |
| FY2026(予想) | 125円 |
FY2019の44円→FY2026予想125円で、配当は約2.84倍。減配なしの累進継続中です。
バフェットはいつ・いくらで買ったのか?時系列で振り返る
三菱商事を語るうえで絶対に外せないのが、ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイの存在です。
2020年8月31日:バフェット90歳の誕生日に「日本5大商社株5%超取得」を発表
2020年8月31日(バフェットの90歳の誕生日)、バークシャー・ハサウェイは三菱商事・伊藤忠・三井物産・住友商事・丸紅の5大商社株をそれぞれ5%超取得したと発表しました。
- 5社合計取得額:約63億ドル(当時約6,700億円)
- 取得期間:過去約12カ月にわたり買い進め
- バフェット声明:「最大9.9%まで買い進める可能性。長期保有が目的」
この発表当日、三菱商事の株価は+7.72%急騰し終値2,512.5円(分割考慮後837.5円相当)。この日が「バフェットが買った日」として、日本の個人投資家にとっても歴史的な日になりました。
その後の買い増し時系列
| 時期 | 出来事 | 三菱商事 保有比率 |
|---|---|---|
| 2020年8月31日 | 初回取得を発表 | 5%超 |
| 2022年11月21日 | 買い増し(変更報告書) | 6.59% |
| 2023年4月 | バフェット来日、5商社CEOと面談 | 約7.4% |
| 2024年2月 | 「9.9%超え保有を商社側と合意」(バフェット書簡) | 8.31% |
| 2025年3月17日 | 買い増し(変更報告書) | 9.67% |
| 2025年8月28日 | 10%超え第1号 | 10.23% |
| 2026年3月(最新) | アベル新CEO初書簡で開示 | 10.8% |
注目してほしいのは、2020年8月の初回取得から、バフェットは6年近くにわたって少しずつ買い増しを続けてきたということ。「バフェット買い」は一発勝負ではなく、長期で淡々と積み増し続ける投資でした。
つまり、僕ら個人投資家にも「途中から乗っかるチャンス」は何度もあったのです。
もし2020年8月31日に100万円で三菱商事を全力買いしていたら?
ここからが本記事の目玉、シミュレーションです。
- 投資日:2020年8月31日(バフェット買い発表当日)
- 三菱商事 終値:2,512.5円(分割前名目)
- 投資額:100万円(単元100株のため、現実的に300株購入=753,750円、残金246,250円)
- その後、2024年1月1日付で1→3の株式分割実施 → 300株 → 900株に増加
- 2026年5月1日終値:5,219円
結果1:株価評価額
900株 × 5,219円 = 4,697,100円
株式分のみの含み益は+3,943,350円(+523%)。つまり株価だけで約6.2倍になっています。
結果2:累計受取配当(2020年9月〜2026年3月予想)
三菱商事は年2回(9月末・3月末)配当を出します。300株保有→2024年1月から900株として配当を計算すると:
| 配当基準日 | 1株配当(当時の額面) | 保有株数 | 受取額 |
|---|---|---|---|
| 2021年3月末 | 66円 | 300株 | 19,800円 |
| 2021年9月末 | 72円 | 300株 | 21,600円 |
| 2022年3月末 | 78円 | 300株 | 23,400円 |
| 2022年9月末 | 78円 | 300株 | 23,400円 |
| 2023年3月末 | 102円 | 300株 | 30,600円 |
| 2023年9月末 | 105円 | 300株 | 31,500円 |
| 2024年3月末 | 105円 | 300株 | 31,500円 |
| 2024年9月末 | 50円 | 900株 | 45,000円 |
| 2025年3月末 | 50円 | 900株 | 45,000円 |
| 2025年9月末 | 55円 | 900株 | 49,500円 |
| 2026年3月末(予想) | 55円 | 900株 | 49,500円 |
| 累計受取配当 | 約390,800円 | ||
結果3:トータルリターン
評価額:4,697,100円
累計受取配当:390,800円
合計:5,087,900円
トータル損益:+4,334,150円(約+575% / 約6.75倍)
残金246,250円を含めた100万円ベースでも約5.3倍
当時、僕は投資の世界に入ったばかりで、バフェットが日本の商社を買ったというニュースを「ふーん」と読んでスルーしました。今振り返ると、人生で一番もったいない判断をした日のひとつです(笑)。
元教師いちの体験談:今、20株だけ持っている理由と、買い増しを真剣に検討している話
正直に告白します。僕は今、三菱商事を20株だけ保有しています。金額にして約10万円分。
「なんでもっと早く買わなかったんだ」「なんでもっと多く買わないんだ」とよく聞かれます。理由はシンプルで、「資源高で株価が走り出した後、追っかけ買いするのが怖かった」からです。バフェットが買って数年で株価は2倍3倍。「もう遅いんじゃないか」と思って手が出せませんでした。
でも今回の決算を見て、考えが変わりました。理由は3つあります。
理由1:来期125円配当への増配で利回りが2.40%まで戻る
現在株価5,219円、来期予想配当125円ベースの予想配当利回りは約2.40%。高配当株としては正直「物足りない」水準ですが、累進配当方針を考えると話が違ってきます。
FY2019の配当44円から、わずか7年でFY2026予想125円。年平均で見れば配当成長率は10%超。10年後にも保有していれば、取得単価ベースの利回りは余裕で5%超になっている計算です。「今の利回り」ではなく「10年後の自分への利回り」で見るべき銘柄だと改めて思います。
理由2:来期+37.4%増益+累進配当継続=株価下値が硬い
来期の利益予想1兆1,000億円+15円増配+累進配当継続=「株価が大きく下がる材料が見当たらない」状態です。仮に資源価格が悪化しても、累進配当の旗を降ろさない限り、配当目当ての買い手が下値を支えてくれます。
理由3:バフェットはまだ売っていない
2026年3月時点でバフェットの保有比率は10.8%(過去最高)。新CEOアベル氏も「主要な米国保有資産に匹敵する」と評価しています。世界一の投資家がまだ持ち続けている銘柄を、日本人の僕が勝手に「もう遅い」と判断するのは、ちょっと違うかもなと。
20株では少なすぎる。来期125円配当の権利確定(2026年9月末・2027年3月末)に向けて、押し目があれば50〜100株までは買い増したい。バイ&ホールド前提で、配当を再投資しつつ持ち株数を増やしていく戦略です。
三菱商事を買うときのリスク・注意点
- 資源価格リスク:金属資源・LNGの市況次第で利益変動。来期予想も為替150円・原油$78などの前提付き。
- 地政学リスク:ホルムズ海峡封鎖など中東リスクは決算でも△300億円のリスクバッファーが計上済み。
- 株価は既に高値圏:年初来安値3,610円から既に+44%上昇。年初来高値5,787円までの距離は約11%。短期的な調整リスクあり。
- 配当利回りはやや物足りない:2.40%は高配当株としては中位水準。利回り重視なら他の銘柄も併せて検討を。
- 累進配当に法的拘束力はない:「方針」として明文化されているが、業績悪化時に必ず維持を保証するものではない。
三菱商事を買うには?おすすめ証券口座
三菱商事は東証プライム上場の主要銘柄なので、ほぼすべてのネット証券で購入可能です。最低購入単位は100株(約52万円〜)。
NISAの成長投資枠で三菱商事を購入するのもおすすめです。年間配当125円×100株=12,500円が非課税で受け取れます。長期保有派にとっては、累進配当の効果を最大化できる枠です。
よくある質問(FAQ)
三菱商事の配当は年何回ですか?
年2回(9月末の中間配当と3月末の期末配当)です。2027年3月期は中間62円・期末63円・年間125円が予想されています。
今から三菱商事を買っても遅くないですか?
短期の値上がり益狙いなら高値圏で難しい局面ですが、累進配当を信じて10年・20年保有する前提なら、現在価格でも十分検討余地はあります。バフェット自身もまだ保有比率を引き上げ続けています(2026年3月時点10.8%)。
バフェットの保有比率は何%まで上がりますか?
2024年2月の書簡で「9.9%超え保有を商社側と合意」と表明、実際に2025年8月に三菱商事は10%超えしました。明確な上限は示されていませんが、「主要な米国保有資産に匹敵する」と新CEOが評価しており、当面の売却予定はありません。
累進配当って絶対に減配しないんですか?
三菱商事は「累進配当を継続」を明文化していますが、これは経営方針であって法的拘束力はありません。極端な業績悪化があれば維持できない可能性はあります。とはいえ過去20年以上、減配なしの実績があるため、信頼度は高い銘柄です。
三菱商事はNISAで買えますか?
はい、NISAの成長投資枠で購入できます。年間配当125円×100株=12,500円が非課税で受け取れるため、累進配当の恩恵を最大化できます。
まとめ:三菱商事は「累進配当をバフェットと一緒に長期保有したい人向け」
2026年5月1日発表の三菱商事決算は、表面的な減益とは裏腹に「来期V字回復+15円増配+自社株買い継続」という株主にとって嬉しい中身でした。バフェットも保有比率を10.8%まで引き上げており、世界一の投資家が長期で評価し続けている事実は、僕ら個人投資家にとっても安心材料です。
2020年8月にバフェットが買った瞬間に100万円を全力投入していたら、今は約5.3倍の530万円超+配当39万円になっていた計算。あの時の決断ができなかった僕は今でも悔やんでいますが、バフェットがまだ持ち続けている以上、「今からでも遅くない」と信じて、20株から少しずつ買い増していこうと思っています。
- 10年・20年の長期目線で配当を育てたい人
- 累進配当方針を信じて保有できる人
- バフェットと同じ船に乗りたい人
- NISA成長枠の枠を使いたい人
三菱商事をおすすめしにくい人
- すぐに4%超の高利回りが欲しい人(JTやMUFGの方が向いている可能性)
- 株価の値動きが気になって夜眠れなくなる人(資源価格に振らされます)
- 短期売買目的の人
元教師の僕から最後にひとこと。「乗り遅れた」と思って動かないより、「今日が一番若い日」と思って小さく始めてみる方が、10年後の自分は確実に喜びます。20株でも、10株でも、100株でも、自分の予算でできる範囲で一歩を踏み出してみてください。
※この記事は投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。掲載データは2026年5月1日時点の一次情報(三菱商事 2026年3月期決算短信、決算説明会資料、Yahoo!ファイナンス、Bloomberg、CNBC、Berkshire Hathaway 2024 Annual Reportなど)を基にしています。

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